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クマラスワミー分布(Kumaraswamy distribution)

シンプルな単峰分布三角分布

代用品としてのクマラスワミー分布

三角分布の項で説明したように、有限区間の単峰分布として、ベータ分布ジョンソン SB 分布が挙げられるが、これらの分布は関数が複雑で手に余る。 そこでシンプルな三角分布の登場となるが、さすがに三角形で分布をフィットするのはどうも。。。そこで、もう少し調整の利くシンプルな分布が切望されるが、その特徴を兼ね備えた分布がクマラスワミー分布である。

分布の形状

基本情報

  • 2つのパラメータ a, b が必要です.
  • 有限区間 0\leq x \leq 1 で定義された連続分布です。
  • 平均対して対称にも非対称にもなり得ます。

確率

分位点

  • 累積分布関数の逆関数
    F^{-1}(P)=\left[1-(1-P)^{1/b}\right]^{1/a}
  • Excel での分位点の求め方
     
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    AB
    データ説明
    0.5 上のデータに対する確率密度関数の値
    1.7 分布のパラメータ A の値
    0.9 分布のパラメータ B の値
    数式説明(計算結果)
    =POWER(1-(1-A2)^(1/A4),1/A3) 上のデータに対する累積分布関数の逆関数の値

分布の特徴

平均 – 分布の”中心”はどこ? (定義)

  • Mean
    bB\left(1+\frac{1}{a},b\right)
  • Excel での計算法
     
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    AB
    データ説明
    8 分布のパラメータ A の値
    2 分布のパラメータ B の値
    数式説明(計算結果)
    =A3*EXP(GAMMALN(1+1/A2)+GAMMALN(A3)-GAMMALN(1+1/A2+A3)) 上のデータに対する分布の平均

乱数

  • 乱数 x は一様乱数 U に対して次式で生成されます(逆関数法) :
    x=\left[1-\left(1-U\right)^{1/b}\right]^{1/a}
  • Excel での乱数生成法
     
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    AB
    データ説明
    0.5 分布のパラメータ A の値
    0.5 分布のパラメータ B の値
    数式説明(計算結果)
    =POWER(1-(1-NTRAND(100))^(1/A3),1/A2) 100個のクマラスワミー乱数を Mersenne Twister アルゴリズムで生成します。

    メモ: この使用例の数式は、配列数式として入力する必要があります。使用例を新規ワークシートにコピーした後、A5:A104 のセル範囲 (配列数式が入力されているセルが左上になる) を選択します。F2 キーを押し、Ctrl キーと Shift キーを押しながら Enter キーを押します。この数式が配列数式として入力されていない場合、単一の値 2 のみが計算結果として返されます。

参照

 

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